部室のロッカーのカギが開かずに体操着が発酵した

真夏はスポーツをする人間としては色々な悩みに苛まれます。熱中症などの現実的な症状が発症しやすいのも真夏なので、その対策としてスポーツドリンクを飲むことを欠かさないなど適切な対応を取らなければなりませんが、真夏の怖さはなにも熱中症や脱水症状などの身体に直接起こるものだけではありません。では、これらの他に何が怖いのかというと、汗を大量にかくことによって体操着が異様に臭ってしまうということです。そんなただでさえ体操着が臭う真夏に、なんと洗っていない体操着を入れていた部室のロッカーのカギが開かないという事態が起こってしまいました。

ちょっと前のロッカーであればロッカーの扉の隙間から薄い板などを差し込んでカギを開けることができましたが、最近のロッカーはそのような簡単に開くものではありませんから、カギはびくともしませんでした。このことを顧問の先生に伝えたものの、カギくらい根性で開ければいいとまともに取り合ってもらえず、結局紆余曲折あって部室の私のロッカーのカギを開けることができたのはカギが開かなくなってから3日も経った日のことでした。

真夏のロッカーに洗濯をしていない体操着となると、それはもう強烈な臭いを発するだろうと考え、そうとう腹を括ってそのロッカーを開けてみました。そうすると自分が覚悟していたよりもさらに強烈な臭いが。これには臭さで喉が針で刺されるような感覚に陥ったとともに、頭がくらくらとしてしまうほどでした。そう、私の汗まみれの体操服は見事にロッカーの中で発酵しており、納豆の臭いを5倍以上にしたような臭いを発していたのです。

ロッカーのカギが開かなくなるという不運に加えて、洗っていない体操着を置きっぱなしにしてしまたこと、そして担任が即座に対応してくれなかったことなど数々の不幸が重なり合ってしまったのが、体操服が発酵してしまうという惨事を引き起こした原因だと言えるでしょう。